モデナのアチェタイア見学


突然ですが!!


実は私、バルサミコ酢が大の大好きなのです♡

特にオリーブオイルとバルサミコ酢を1:1で混ぜてサラダにかけるのが好き。

だから
今回暁子に、

「あかねさんという方のアチェタイア(バルサミコ酢の醸造室)見学行かない?」

と言われた時は最高に嬉しかった♪

あかねさんの家。




【あかねさんの紹介】

あかねさんは伝統的な製法でバルサミコ酢を醸造されている方。


イタリアで出会ったイタリア人の男性と結婚をし、

バルサミコ酢の樽の管理を任されたことがきっかけでアチェタイアで働かれている。


"日本人で醸造している人はめったにいない。
だから、日本人にもっと知ってもらいたい。"

という強い思いのもと、現在はアチェタイアの啓蒙活動をされている。

啓蒙活動の一環として、
こちらのサイトではエミリア・ロマーニャ州を代表して情報発信されている。

http://italiazuki.com/category/tsushin/emilia-romagna_d/




ではでは、早速見学内容を紹介いたします〜

【モデナの特徴】

あかねさんの住む場所はモデナという場所。

なぜここではないといけないかというと...

・寒暖の差がすごく激しいから

・アルコールに変わる菌がたくさんあるから

・発酵が盛んだから

モデナは暑い時は暑く、寒い時は寒い。
あかねさんの家屋は夏40度、冬マイナス10度になる年もあったのだとか...
バルサミコ酢作りにはこの寒暖の差がかなりポイントらしい。


【バルサミコ酢に使われる葡萄】

バルサミコ酢用に使われる葡萄は伝統的なもので3種類。
・ランブルスコ
・アンチェトッティ
・トレビアーレ

あかねさんにとってはトレビアーレという白ぶどうが1番。
なぜならトレビアーレは酸度も甘みもあって1番向いていると言われているから。

ちなみに、
あかねさんは葡萄を育てるところからバルサミコ酢醸造まで全てゼロから行っている。
葡萄畑で葡萄を育て、きちんと納品し、どの葡萄か、どの木の葡萄なのかというのを全部わかる状態で作られている。

だからこそ、葡萄のこだわりも強い!


【バルサミコ酢醸造の工程】


あかねさんが作っている伝統的な製法のアチェトバルサミコ。

アチェ=お酢、バルサミコ=芳香という意味。

伝統的な製法でバルサミコ酢を熟成させるには、
最低でも大小容量の異なる5~9個の樽をワンセットとして、
このような寒暖の差が激しい屋根裏部屋に置く必要がある。

とても広くて、とても寒い屋根裏部屋!



あかねさんはこのように5個の樽をワンセットとしてバルサミコ酢を作っている。


最初のぴかぴかの樽にはワインビネガーを入れ、なんと7年間放置!

そして、7年の熟成後、1年に1度、移し替えを行う。
*移し替えとは、小さい方の樽に隣の樽から蒸発した液体分を補充すること。
これは樽の液体が年間11%ぐらい蒸発してしまうから大事な作業

でも!
まだバルサミコ酢は取れない...

移し替え作業を行って12年経った時点からやっとバルサミコ酢を取ることができる!!

でも!!
取る量は限られていて、取れる量は最小樽の8%以下...!!
中身をあんまり減らしてしまったら中身の環境が変わってしまうという理由。

なので、100kgの葡萄からできる25年熟年のバルサミコ酢はわずか2~3L...


なんて少ないのだろう...

Facebook Akaneさんの投稿写真


【バルサミコ酢の真髄】

バルサミコ酢醸造に欠かせないのが

何年も樽に入ったバルサミコ酢は濃縮し、木と酵母と酢酸菌の力で芳香が増す。
樽の中にいる時間がバルサミコ酢の価値をあげる。

そんな樽の 木の種類は様々。
Rovere、castano、acacia、他にも桜の木(木自体が柔らかいから1番香りが高い)、桑の木も使える。
そんな色々な木の樽で混ぜていくと、
最終的に色々な木のミックスになり、たくさんの木の芳香が混ざり合う。

「毎年入れ替えているから、毎年香りも変わるんですよ」とおっしゃっていた。

Rovere防腐剤。よくワインで作ってる木。


castagno栗

アカシア
【試飲】

一通り見学が終わると、いよいよ待ちに待った試飲...!!


このように、たくさんのバルサミコ酢を並べて小さいスプーンで試飲。

側にはクラッカーが置いてあり、別のものを試飲する度にクラッカーで感覚を元に戻す。



あかねさんのようなバルサミコ酢マエストロ試飲鑑定士資格を目指している人は、

この紙で香りや色、酸味などの項目にチェックを入れて鑑定していく。



私はというと、「すっぱ〜い!」「甘くてすっぱ〜い!」「美味しい〜!」とか
そんな単純な言葉しかでなくて、この紙は使いこなせませんでした...(とほほ笑)



【知られていない真実...!】

お話を聞いて、私がびっくりしたこと。

① 実はバルサミコ酢の醸造は増えている!

こんなに手間も時間もかかる醸造のお仕事...


日本の酒蔵が少なくなってきているように、

イタリアも職人さんのお仕事は減ってきているのでは...?

と思うが、実際は違うらしい...!


なぜなら...
葡萄を原料にして作るお酢やワインは、
先祖代々受け継がれてきたものではなく、家で作るものという歴史がある。

1400年くらいからモデナでしかやってなかったバルサミコ酢の醸造は、
貴族や土地の有力者など余裕のある階級の各家で作られていた。

(モストコットを一定期間保存しておけるのが上流階級だから)

今でも、
アチェタイアを持つこと・バルサミコ酢の樽を所有すること => ステータス

だから、こんなに時間のかかる作業で儲けもないのに、
バルサミコ酢を作る人はむしろ増えてきているのだとか。



② 本物の味...!

本物のアチェトバルサミコ酢を味わった事のある人は日本でどれだけいるのだろう...


というのも、伝統的な製法で作られているものは、

ほとんど市場に出回らない、とても希少価値の高いもの。
(市場価値でいうと、25年もの1Lで900€、12年もの1Lで400€...)

あかねさんは
「とてもじゃないけど、分ける気もない。
1.5Lで毎年取って終わりだから、うちで使うぶんになるのよ。
家庭で作られているのは売りに出してないよね。
自分たちの家族で消費して終わり。
だから本当に本当に美味しいのは家庭にある。」
とおっしゃっていた。

私はラッキーなことに、小さじ1ほど試飲させていただいだが、

絶妙なとろとろ具合で、最初は甘さを感じ、あとで酸味を感じた。

これは格別に美味しすぎました...♡




【最後に...】

ん〜〜〜説明する事って本当に難しい...!!

文ではなく、実際に「体験」してもらうことがやっぱり一番だな〜と思ってしまう。


そして最後に、この体験を通して私が一つひっかかったこと。



私がひっかかってしまったのはあかねさんのビジネス思考。
あかねさんのアチェタイアは行くだけでとても大変。
辺鄙なところに位置しており、バスは本数が少なく、タクシーを使うしかない。
ちなみにタクシーで往復50ユーロほど。

さらに、


  • 見学試飲は35ユーロ
  • バルサミコ酢を使った郷土料理と見学試飲は80ユーロ
  • 宿泊すると125ユーロ
というプラン。

もちろんあかねさんがやられていることはかっこいいと思うが、

全て学生の身分からしたら結構な値段でした...

もちろん見学試飲コースは沢山の学びがあったが、

実際は1時間もしないうちに終わってしまい、
あまり話す事もなくお別れで、少し残念と感じてしまった。

あかねさんという方はすごくきびきびした方。
今まで自分がやってきたことに誇りがあり、自信がある方のように思えて、
でも、だからこそお客さんに対していちいち構ってられないのかなと感じてしまった。

決してあかねさんのビジネスを否定しているわけではないが、
今後、私が何か、活動でも商品でも広めたいと思った時、
何を大事に、何を気をつけないといけないのか、
考えるきっかけにもなった。


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